企画小説

□ブレイヴ・ストーリーA
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 それは本当に一瞬だった


 「エドッ!!?」


 俺がいつも通ってるお菓子屋さんが、新作のケーキを出したから二人で食べに行った
 そのままカード屋に行って、デュエルしてたとき――


 なにが起きたのか、理解するのに時間が掛かった。
 
 いきなりエドが倒れた。大きな音を立てて

 目の前には、ターバンで口元を隠している青年が立っていた




 「お前、誰だッ! どうしてエドを!?」

 「標的(ターゲット)1、確認」


  ガッ!


 「グッ、ぁ‥!」


 首を絞められ、宙を浮く
 騒ぎに気づいた店長さんが慌てて割り込もうとした


 「何をしてるんだ!?やめんか!!」

 「ッ、だ、‥め‥ッ!!」

 「邪魔だ」


 バキィッ!


 まるで虫を蹴散らすかのように、店長さんを殴り飛ばした
 その後すぐにガシャァアン!と派手な音が響く。お客さんたちも異変に気づき、悲鳴を上げだす



 「俺の任務はお前を連れ去ること」
 
 「ん、ぐぁ‥!」 

 「それ以外の奴はどうなってもいい。それが命令だ」

 「や、‥め、ッろ‥!」


 殺す気だ。俺以外を、全員―殺すつもりだ


 「げほ、げほっ!」

 「!! ェ、ド・・ッ」

 「がは、ッ、悠ッ!」

  
 意識を取り戻したエド、でもダメだ。起き上がっちゃダメ。
 首を絞められる力だけで分かる。コイツは、人を殺す力を持っている

 殺すことに躊躇がない――!


 「・・・・」


 ブン!ガシャァアン!


 「――ガハッ!」

 「悠ッ!!」


 ガラスケースにあるところへ投げられた。
 
 痛い、痛い、痛い

 でも、そんな痛みすらどうでもいくなるくらい、目の前の光景が怖かった



 「お前‥邪魔だ。最初に消す」

 「ッ」



 銃口がエドの額に当たっていた

 引き金を引かれたら最後、エドが死んじゃう。


 ダメ! 嫌だ、やめろ!!

 

 
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