ツナ受け

□[蝶の運命(さだめ)]
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蝶となり

飛んでゆくよ











目が覚めるとまた、腕に点滴の痕があった

その点滴の痕を見てそこに指を這わし爪を立ててガリっと引っ掻くと鮮血がツーと痩せこけてみすぼらしい腕を伝い下へ流れ
ポタポタと血が垂れて床に小さな小さな水溜まりを作ってゆく


せっかくリボーンが俺の身を案じてうってくれた栄養剤
でも、血液の方が足りないかもしれない…
なんて、俺が俺自身を傷つけてるからなんだけど



馬鹿だな俺、雲雀さんをここで待つって自分で決めたのに
貴方を笑顔で迎えようって決めたのに


馬鹿みたいに血を流して

死にたいの?







こんな洋画を見た事があった。人は死ぬと魂が蝶の形となり口から出て、空へと舞い上がり飛んでゆく

その映像は幻想的で美しく、自由に羽を羽ばたかせ飛びゆく蝶を見て

自分が死んだら、こんな風に蝶となり自由を手にし飛んで行けたら良いな なんて思った事があった


もしもこのまま俺の中から血液がなくなり意識がなくなり
やがて心臓が止まり

そしたら蝶となり、空高く飛んでゆけるかな?

ねぇそしたらね、絡まったこの鎖引き千切って
束縛する樊籠から飛び出して







貴方の所へと

ふわりふわりと

飛んでゆくよ



「逢いたい…」



どんな方法でも良い。貴方の元へと行けるのならばこの命なくして
蝶となり、例え貴方に気付かれなくても、例え握潰されたとしても



貴方の傍に一瞬でも良いから


居たいんです







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