小説
□まじ、だりー
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空は青かった。
今日は疲れた。
空は青かった。
今日はあいつはきていない。
空は青かった。
今日はガム切れだ。
空は、お前の顔でいっぱい。
口の中には甘い、いちごみるくのキャンディーがころりと入ってきた。
甘い、甘い、
広がる、広がる、
ずっと待ってた。
お前がくんの、ずっと待ってた。
「なぁ、仁王」
「なんじゃ?」
「だるくね?」
「そうじゃな」
お前とこうやって屋上にくるのは当たり前。
別に一緒に行くってわけじゃねぇけど、絶対くるってわかってるから。
俺は口の中のいちごみるくを仁王に返す。
強引に。
へたくそで不器用。
「アメ小さいんに返すんじゃなか」
「ま、いいじゃん?」
いちごみるくを歯で砕く音がきこえる。
だんだん小さくなっていって、きえた。
「なぁ、仁王」
「なんじゃ?」
まじ、だりー
(俺も)(うぉ!!ジャッカル!いたのかよぃ!)(最初からいたけどな)(マジで?)
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