小説
□やってみよう
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俺は今、部室で一人だけだ。
跡部さんたち三年生はみんな遅れてくるという情報は掴んでいる。(どうやってだよ)
そこは突っ込まないでくれ。
でだ。
ということは、いつも跡部さんのお供をしている樺地はいない。
そして、宍戸さんとラブルスをしている鳳は毎回宍戸さんとくるから絶対来ない。
つまり!!
今、この部室を支配しているのは俺だ!
基本的にこの部室はレギュラーだけが使用するから他の部員はこない!
これはつまり、チャンスだ!
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「………」
俺は今全身サイズの鏡を見ている。
俺は自分の顔をマジマジと見た。
俺の顔には今、泣きボクロがついている。
なぜかって?
つけてみたかったからだ。
俺も結構似合うかも…
ちょっとここで跡部さんの名台詞言っても問題はないだろう。
「…俺様の美技に酔いなっ!」
いける!いけるぜ俺!
自分の顔に見蕩れていると、部室のドアが開いた。
「今日もゆーし君は頑張って部活に専念すんで〜♪」
「っ!?」
"バリーン"
「え!?何!?」
俺は忍足さんが入ってきた瞬間に目の前の鏡を割った。
「はぁっはぁっ!!///」
「ちょっ日吉君??!どないしたん?
ん?てか俺の頭に鏡の破片が刺さっとるんやけど」
額から血を流し、笑っている忍足さん。
「いえちょっとした心霊現象です」
「え、今の心霊現象なん!?俺めちゃくちゃ被害受けたんやけど!!」
「気にしないでください。きっと幽霊も忍足さんのことが嫌いだったんでしょう」
「幽霊もってなに!?幽霊もって!!」
「とりあえず、俺は幽霊の心を静めるので、忍足さんはさっさとコートに行ってください。邪魔です」
「えー!?日吉!!そんなことできるん!?」
俺は驚いている忍足さんを無理矢理追い出した。
フーッ!危なかったぜ。
忍足さんにバレると一生弱みにされかねないからな。
それにしても、よかったぜ。
鏡割ったときに、付け泣きボクロも一緒に取れて。
ん?てか鏡の破片でホクロが取れたせいか、なんかホクロが取れたとこから血がでてるんですけどォォォ!!
こんなの見られたらすぐにバレてしまう!!
まぁ適当に絆創膏でも貼っておこう。
さて、次は何をしてみようか…。
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