てにす

□慌てんぼうのサンタクロース
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「もうすぐクリスマスばい」


『はぁ、』


「うん。もうすぐクリスマスばい」


『は?あぁ、はい。』





何この先輩。マジで意味分からないんですが。普段から何考えてるか分からないけど今日は一段と分からない。だっていきなり人の通行妨げといてずっともうすぐクリスマスだって言ってくる。
ここまでくるとウザいとか邪魔だとか全てすっ飛ばして怖いんですが。





「ちゃんと聞いとっとね?」


『聞いてます。もうすぐクリスマスですよね』


「そう。もうすぐクリスマスばい」


『…えっと、失礼します』


「違う!」


『ぴぎゃあああ!!』



もうすぐ予鈴も鳴るし教室に戻ろうとしたら腕を捕まれて今年ももう終わるけど今年1番の悲鳴を上げてしまった。あぁ恥ずかしい。ってか怖いし痛い。



「全っ然違う!言って欲しい台詞と全っ然違う!」


『えぇー…すいま、せん?』


「もうすぐクリスマスばい。はい!」


『えええ、め…メリークリスマス?』


「違う!」


『ぴぎゃあああ!!』




今度は両肩捕まれましたよ両肩。逃げられる確率が0になったって事ですよコレ。




「本当に分からん!?」


『ははははははい!』


「もうすぐクリスマスって言われたら普通予定聞くばい!!」


『ええええええ!!聞きませんよ!それどんなプレイボーイですか!?』


「先輩やのうて千歳くん!あとプレイボーイじゃない!」


『千歳くんって…先輩なら一緒にクリスマス過ごしてくれる女性たくさんいますよ!より取り見取り!』


「それか千里くん!俺はななしと過ごしたか!」


『私、そんなに先輩と親しい仲じゃないです。』


「ショック!」


『ぴぎゃあああ!!肩痛い痛い痛い痛い!!』



先輩はもっと自分の力が強すぎる事を自覚するべきだと思う。でないと私の肩が粉々になってしまうから。多分今はヒビ入ってる。



「仲良いばい!顔合わせたら挨拶するやろ!?」


『えぇー…それは普通の事ですよ…』


「仲良し!俺とななしは仲良し!!」


『無茶苦茶すぎる!先輩は一体何がしたいんですか!!』









「クリスマスにななしとデートして、クリスマスプレゼントにななしが欲しか!」









慌てんぼうのサンタクロース

(で、返事は?)
(ま、まだクリスマスじゃないんで…)








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千歳はアホなくらいがカワイイと思うんです。

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