楽園の島(番外編)
□Help me!
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『い・・イヤ・・・!』
口から漏れそうになる悲鳴を必死に押さえ、怯えた顔で窓へと後ずさる。
どうしよう。
ここは2階で逃げ場がない。
ドアを塞ぐ相手を刺激しないようにそっと窓を開け、隣の部屋へ助けを求めた。
『ト・・トランクス・・!いる・・?』
ト「はい・・?呼びましたか?」
『よかった・・!いてくれた・・・!』
もしもトランクスが部屋にいなかったら、窓を閉めていたら、もう私は助からなかったかもしれない。
私の顔色に気付いたトランクスは、笑顔から一転、険しい表情に変わった。
ト「どうしました!?」
『た・・助けて・・・』
ト「何かあったんですか!?」
トランクスがいてくれた事への安心感と、未だドアを塞いだまま動かないヤツへの恐怖感で
頭の中がぐちゃぐちゃになりそうだ。
『いるの・・』
ト「何がですか!?」
『部屋に・・ゴ・・ゴキ・・』
口にするのも恐ろしい。
黒くテカる体。恐ろしく素早い動き。そして最悪・・・飛ぶ悪魔。
ト「ああ!ゴ○ブリですか」
ぶんぶん首を縦に振ると、少しホッとしたような笑顔になったトランクス。
よかった・・トランクスは悪魔が怖くないんだ。やっぱり頼りになる!
ト「じゃあ、今そっちに行きますね」
『だ、駄目!ちょっと待って!私の部屋、鍵がかかってるの!』
部屋から出ようと窓から消えたトランクスを慌てて呼び止める。
再び窓から顔を出したトランクスは、よく分からないというように首を傾げた。
ト「じゃあ、鍵開けてください」
『それが・・ドアのとこにいるの・・』
ははぁ、と納得したトランクスはひょいっと窓に身を乗り出した。
ト「じゃあ、ここから部屋に入ります。窓から離れててください」
それぞれの部屋の窓には小さな鉢植えを置ける程度のベランダがせり出していて。
トランクスは軽い身のこなしであっという間に私の部屋に渡ってきた。
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