「ねぇ、ユーリ」
「ん?」
真っ青な空の下、魔導器の外の世界で2人の男女が歩いていた。
「さっきから気になるんだけど、魔物に襲いかかられる回数が多いのは気のせいじゃないと思うの」
「…気のせいだな」
「カロルの言うとおり、きっとユーリに何か憑いてるんだわ」
「オレは何も憑いてない事を祈りたいね」
「祈るだけじゃだめよ」
「めんどくせぇからこれでいいっつーの」
「じゃあこのままでいいのね?…ほら見なさい。目の前にまた魔物が現れたわ」
「……」
「あ〜ぁ……これで36匹目…一日にこんなに魔物に出くわすなんて…」
「これはもうお前にも何かが憑いてるって事だな」
「えぇっ!?そんなのイヤ!幽霊なんて大っっっっっっ嫌いよ!!」
「ぅおっ!?くっつくな!歩きにくい!」
「駄目!無理無理無理無理……怖いから暫く離れらんない」
「…………」
「今日は散々な日だわ。ユーリは幽霊怖くないの?」
「生憎、自分の目で見たものしか信じない主義でね」
「…ユーリっぽいわね」
「そりゃどうも」
「素っ気ない」
「無愛想なのは生まれつきだからな」
「ふーん…」
「でもそういうのユーリのそういう所、嫌いじゃないわよ。寧ろ好きなくらいね」
Under the blue sky
(青空の下で遠回しな告白)(果たして君に届いたのか)
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