宵の明星

□第二章 側室
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「イル、お前はあの時みたか?わたしの所にとんできた矢を打ちおとした人物を。」

「…いえ。振り向いた時には誰もいませんでしたので。」

「そうか。わたしには女に見えたのだが…」

「女、ですか。」

「相当な腕を持つ弓使いに間違いない。では何故わたしは助けられたのだろうか。それ以後姿もみせないしな。」

「…。殿下、明日のためにそろそろお休みを。」

「あぁ、そうだな。」

あの弓使いは…?





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