記念もの

□僕のクリスマス
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クリスマスソングを口ずさむ。
舞い降りる淡雪に体を震わせながら。
幸せそうな人達の間を縫って
僕は誰もいない家に帰る。


「メリークリスマス」
そう、君に言えたらどんなに幸せだろう。
「ハッピークリスマス」
そう、君が返してくれたらどんなに幸せだろう。


誰もいない部屋。
暗い部屋。
雪の寒さと外から聞こえるクリスマスソングが
僕の心に突き刺さる。


クリスマスなのに
僕の目からは悲しみの涙が溢れた。
「メリークリスマス」
僕の小さな声は暗い部屋に消えた。


 

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