《 MK ◆ TK 》
□三兄弟
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「ちい兄ぃ、腹減ったぁ」
食卓テーブルに突っ伏しているおれの頭を、ちい兄は団扇で叩いた。
「あのな…、少しは手伝えって」
「ぶ〜っ。受験生を大切にしてくださ〜い」
「こういう時だけ、受験生ぶるなよ。ほら、将吉も扇いで」
パタパタぱた…。
「とこんで、ちい兄。なんで、ちらし寿司作ってんの?」
「ん〜…」
素飯と具を混ぜながら、ちい兄はこう答えた。
「今日、兄ちゃんのボーナス日だったから」
にこって。
満面の笑顔。
母さんが生きてたら、こんな感じだったんだろうなあ…。
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