真田連載
□清らかにしとやかに
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あのあと、真田のいたA組から保健室まで全力で走った。小学校のリレー以来の全力で走った。保健室に着いたあとは先生に体調が悪いと言って6時間目が終わるまでベッドに潜らせてもらった。
そして今現在…放課後に至る。
今日は元から部活が休みだったので、『先日のメンバーは会議室集合』との連絡が柳から来ていた。
ただ、赤也は補習、幸村と柳は委員会、丸井は先生に呼び出しを喰らったとかで、ここにはまだ私と仁王と柳生しか来ていなかった。
…って何故いるんですか柳生さん。
「米倉さんのお役に立ちたいと思いまして」
疑問に思って柳生を見れば、素敵な笑顔で心を読まれた。
まあそんなことだろうと思ってたけどね。どうせ話は仁王が教えたのだろう。そうヤツの顔に書いてある。
「そういえばさっきはぶつかってごめんね、柳生」
「いえ、気になさらないで下さい。
しかし…あの様に慌てた米倉さんを見たのは初めてでした」
「なんでプロポーズは普通に出来るんにプレゼントはダメなのかのう」
「米倉さんの乙女心はよく分かりませんね」
「うるさいよ外野」
私だってワケがわからないんです。
「やあ、みんな揃ってるかい?」
「遅くなってすまない」
「結果聞かせろぃ!」
さてどう話し合おうかと考え始めたところで、タイミング良く幸村、柳、丸井がやってきた。
…丸井の後ろに桑原がいるように見えるのは私だけだろうか。
「なんじゃ、ジャッカルも参加か?」
「俺が話したら面白そうだから参加するってよ!」
「そんなわけだからよろしくな、米倉」
お前もかああぁ!!!
「みんな口軽すぎ…!!」
「まあ柳生とジャッカルが加わる事はこの計画が始まった当初から決まっていたんだ。そう嘆くな」
「協力者は多いほうがいいんじゃない?」
落胆する私の背を幸村と柳がぽんぽんと叩く。
嬉しくない、そんな励まし全然嬉しくない…!
「そんな事よりよー、ちゃっちゃと次の作戦決めようぜー」
「だな」
「そうですね」
「賛成ナリ」
「キミたちは鬼か」