魔探偵の庭

□無邪気な君へ
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――市販のより美味しい……



闇野君にはかなり劣るものの、

すごくおいしい部類だと言える。



「これ、オイシイよ。ありがと、まゆら」




まぁ、見た目だけでいうと、

まゆらは可愛いし、お菓子作りもうまい…


…って、本当はれっきとした

普通の乙女だったり……あ、違うよね…。



ミステリィィィってやつをやめれば…

いや、やめたら僕との関係が……




……あれ、何考えてんだろ。





「どうしたのロキ君。

なんか目が水泳してるよ?」


「や…それをいうなら“目が泳いでる”

だよ、まゆら」




「うん…ねぇねぇ」


なぜか、まゆらが僕に近づいた。




「ん?」


さらに近づく。




「あのね?」


「何?」



「ホワイトデーのチョコのかわりに

したいことがあるの」




少し眉を下げながら言われる。お、可愛い。
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