喜怒哀楽 詩置き場
□蒼い空模様
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今日の空は蒼かった。
抜けるような青空に、白い雲が映えていた。
鳥たちは飛びまわり、
草木は陽を浴びて誇らしげだった。
今日の空は白かった。
雲が敷き詰められた空は厚い絨毯のようで。
鳥は木陰で翼を休め、
草木は陽が落ちて来ないので項垂れていた。
今日の空は鉛色だった。
不機嫌そうに曇った空は、泣いていた。
鳥は塒に飛び帰り、
草木は空の涙にしとしと濡れていた。
今日の空は、蒼かった。
抜けるような空に、白い雲が映えていた。
鳥はまた飛びまわり、
草木はまた陽の光を浴びていた。
人の表情も心情も、空模様。
晴れては曇り、雨が降り、また晴れる。
晴れない空も、曇らない空も無い。
だから、気長に待っていればいい。