小説

□悪ガキ2(オサアサ)
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Side オサ

一人居残りをして自主稽古をしていると
アサコのセリフの部分で突然アサコの声が入り込む。

驚いて顔をあげると
そこには悪戯が成功した時のようなアサコの顔があった。

そんなアサコの顔につられてほんの一瞬だけ私もアサコと同じような顔で笑って。


でも、それから直ぐ余計な会話もせずに頭を切り替えて
舞台の世界に入り込んだ。




でも、
やっぱり私とアサコは似ている。
顔や体格だけじゃない。
考え方や感覚、感じ方が。
自分もかなり大人っぽい方だと思っていたけれども

アサコは私よりも年下なのにちゃんと自分のやるべき事が分かっている。

アサコは大人だ、密かに感心していた。



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