小説

□悪ガキ(オサアサ)
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Side アサコ

「オサ!アサコ!」



今日は私が舞台で
ド派手に
やらかしてしまった。


セリフを度忘れして
全く何も出てこなかった。




一瞬真っ白になって
冷や汗がダラダラ流れて


物凄く

時間が

ゆっくり

ゆっくり流れた。





こんな事って
初めてだったから
どうしていいのか
分からなくて


何も出来ずに
重たい空気が流れて
だた

だた

息をするのも

難しかった。






次の瞬間

私は優しい
温かい物に包まれ

客席から体を隠される。





すると突然
息が出来るようになる。





ゆっくり顔をあげると
私を包んでいる物は

紛れもなく


まさちゃんで。








遠くの方で
お客さんが沸くのが
聞こえた。




そしたら何だか
平常心が取り戻せて来て
何とかかんとか舞台の幕は下りた。



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