過去拍手
□過去拍手V
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うすーいノック申し訳、私の部屋に…。
「ねぇ、ねーちゃん…」
何処でどう間違ったらこのようになるんだろうと言う…弟。
「何よ、馬鹿ツナドジツナダメツナ。」
キツーイお言葉でさっさと出てけ、と遠まわしに言う。
「……」
ほら、すぐ泣きそうな顔をする。
意気地なし、弱虫。
そんなんじゃ、女の子の一人もゲットできないでしょーよ。
まぁ、苛めはこのくらいにしといて。
こんだけ、馬鹿にしてもまだ私のシマ(部屋)に居続けるんだから、よっぽどの理由があるんでしょう。
同じ血を分けた好で(酷いな、姉。)(五月蝿い、黙れヘボ)(……)
ここはひとまず聞いてあげることにしようか。
「どしたの、見た通りだと思おうけど、漫画が佳境なんだけど。」
ベッドの上にねっころがって、手に持っていた単行本を軽く振った。
「あ…一次方程式…教えて…」
うぇ…やっぱりその手に持っていたのはドリルか。テキストか。
私はそんなのとっくの昔に履修済みだから、忘れたよー(にっこり)
「へぇ…教えて…?」
極上の笑みから、黒さを感じたのは綱吉だけではないだろうね。
「おぉぉ…教えて、くだ…さい」
「しゃーない、見せな」
と、言った途端、綱吉がきらきらとした目でこっちを見たので、ムカついてデコピンをかましとく。
よっしゃ、完璧に入ったね☆
あぅぅ、と言いつつ、ドリルを見せる綱吉は、何回も試行錯誤したのかそこの部分が、毛羽立っていた。
……最終兵器、姉?(ジャンル違うから!!)
しょうがなく、ベッドからテーブルに移動してその部分を凝視した。
「はんっ…。」
「な、な、なななんでしょうか、ねーちゃん。」
「メモ用意。」
「…へ?」
惚ける綱吉に鳩尾を食らわせて、無理矢理奪った白紙に、ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ…
絵・文字・説明・ポイントを書いていく。
「一回しか言わないからよぉく耳かっぽじって」
「ひゃ、ひゃぃ…」
この際、綱吉が死にかけなの放って置こう。そうしよう。
そして、さながら、教師のような熱弁がかれこれ20分行われた。
と、終わったところで、綱吉は死に絶えていた。(わー…)
いいや、寝ていた。
「…この馬鹿弟が…。」
テキストを閉じて、消しゴムのカス他を処分しひょぃ、と、その体をベッドに運んだ。(軽い)
「授業料は、お前の秘蔵のお菓子ね。」
この姉に、容赦と譲歩という言葉はない。
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