!恋人ごっこ

□おれの世界
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なんだ、気持ち悪い…小さく
クツクツと笑ってそれからそいつは
大きく口を開けて笑い出した。


『ハッハッハ!忘れましたか?
ここは私どもの領域だと言う事を!
飛んで火に入る「夏の虫だ、って?」』


そいつが言おうとしてる言葉に
かぶせて繋げた。
そいつはにやけて指をならす。

ガラリ、と後ろの戸が開いて
あっという間に囲まれる。


『解っているなら話は速い!契約を断るのならばこの場でお前を除去してしまおう!!
いま契約をすると言い直せば見逃してやるがな!』


どこまでも上から目線で
すっごいムカつく。

けどおれさ、任された仕事は
やり通す質なんでね


「ね、この手口でどんくらい企業落としてきた?大分手慣れてるしさ」

『ハンッ、そんなものお前に教える筋合いはない』

「これから除去するんだからそんくらい教えろよー。…おれ一人で確信に殺られんだしね」


泣きそうに震える声で問う。
嘘泣きだけどなぁー

でもその声と、確実にが聞いたのか
そいつが上機嫌で話出した


『結構な量だ。
ここにいる人数に怖じ気付いて仲間に加わる奴も居たな!』


ふうん。へえ
ま、そんなの聞いても資料にも
なんねぇけど。

つか怖じ気付くって裏切るって事?
うわ、そいつ最悪、まじ最悪。
とりあえず心の中で悪態ついとくな

でも裏切らせた原因は
目の前に居るこいつね
逆に除去しようかかっこわらい


「ありがとおじさん
あぁあとさ、もう遅いけど
寺橋家を敵に回しちゃ駄目だよー」

『何を言って、』


― ガウン 
妙に鮮明な音が部屋に木霊した。

その瞬間に手に残る余韻と
今日の相棒から上がる煙。


「生きてらんなくなるから」


痛さに悶えて倒れるそいつ。

跳ね返って頬に付いてしまった
それを舐めると、鉄の味がして
すっげえ不味かった。


『ッ!お前ら!やれ!!』


痛みに絶えながら言う。

仲間が襲いかかってきた中を
すり抜けて、そいつの後ろに周って
首を締めつつ銃を突き付ける。


『ぐ、あ…』

「いいのー??死ぬよ」


いまだに来ようとする
仲間が、揺めいて固まった。

ふふ、いい眺め。

固まってしまったのが焦ったのか、
銃を突き付けられてた
そいつが暴れだした。




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