Novel

□嘘吐きピエロ
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貴方は嘘を吐く

「好きだよ、」

笑顔で、真実だと言うように





「嘘つき」

一言、ポツリと帝人の口から言葉が落ちる。目を細めながら臨也はそんな帝人の首に手を伸ばす。


「何がだい?」
「貴方は、嘘ばかりだ」


少し首に掛かった手に力を込めたらしく、帝人は苦しくなる呼吸に眉を潜めると臨也は一層笑みを深める。


「確かに俺も嘘を付くよ?でも、その嘘の中にも真実はある。」
「…それでも」
「うん、そうだね。人一倍俺は嘘つきなのかも。…だとしても君には嘘はつかないよ?まぁ、こんなこと言ったって帝人君は信じてくれないだろうけど」


首を絞めていた手は離れ、頬を優しく撫でて最終的には唇で止まる。臨也は喋らないでいる帝人の唇に自分の唇を近付け、一言呟く。




「帝人君だって嘘つきだよ」



ピクリと指先を震わせた後、数秒動きを止めた帝人は未だ自分の唇に留まっている手にゆっくりと手を重ねた。



「そうでしょ?」








「はい。僕も……嘘つき、です」










「でも俺はどんな帝人君でも愛してるから。ずっと、ずっとね」






嘘を吐き続ける唇に
そっと触れるだけのキスをした。




吐きピエロ


(あぁ、また貴方は嘘をつく)







イメージ的には覚醒した帝人と、臨也…かな?6巻の最後あたりのさ!
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