オリジナル

□彼岸花
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「はい。サンドイッチとコーヒーとホットミルク」
マスターは汚れひとつない白いカップと皿、そしてピンクの可愛らしいウサギのマグカップを出した
「いただきます」
優は静かに咀嚼し始めた
しかし、隣のゆきが何も発しないため、心配になって隣を向くと無言で飲んでいるゆきがいた
「マスター…ゆきちゃんは」
優が恐る恐る尋ねるとマスターは顔を歪めながら答えた
「詳しい事情は分からないけど、喋ることができないみたいなんだ」
マスターの言葉に優が「そう…なんですか」と下を向くとゆきが突然席を立った
「ゆきちゃん?」
「呼んでるみたい」
マスターの言葉にクエッションマークを優が浮かべていると、マスターは説明してくれた
マスター曰く、ゆきはゆきがお世話になっている店のマスターの呼んでる声が聞こえるらしい
「それにしても……イイ男だったよ…ゆきちゃんのマスター」
「マスター…まさか…」
優が若干距離を取るとマスターは笑いながら「イヤだなー。私はノーマルだよ」と言った
(もしかしたらマスターは危ないかも?)
マスターの爆弾発言は優にかなりのダメージを与えました
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