夢末裔
□悪魔のトリル
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『珍しいな…お前が書庫に籠るなんて』
「まあね…キラから一つ気になる事聞いちゃって」
名無しさんと同じ一人で行動可能な悪魔祓い師のキラから悪魔で不審な動きをするものがいると聞き、書庫にて悪魔についての本を読み漁っていた
『俺を呼んだ理由は?』
「何か知ってるかと思って」
名無しさんは何冊か取るとペガサスに何ページか見せた
「キラから候補が幾つか…それから私の勘でここまで絞ったんだけど…どう?」
『……さすがと言うべきか、キラとお前の挙げた悪魔は殆どが厄介だ…特にサーガタナスは厄介だ…あいつは人の心を見る悪趣味だからな』
後にそのサーガタナスと対峙するとは夢にも思わなかった名無しさんとペガサスであった
「ヴァイオリンが人を殺す?」
「はい、このヴァイオリンで既に何十人か殺られてます」
巽から貰った資料には、ヴァイオリンの所有者が相次いで死亡し、現在その所有者が元所有者の音無達也の娘・上総である事が書かれていた
「上総はヴァイオリンを弾く事ができないので、何処かに保管していると思います…先に都筑さん達が行ってますので、合流してください」
「分かりました」
名無しさんは現世に飛んだ