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□伝えたくてたまらなかった言葉は、
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一方のスクアーロはザンザスの事しか頭になかったみたいだけどな。ディーノさんが言うんだ、間違いない

スクアーロはザンザスのものだ。それを聞いた時点でオレの恋は終わったんだ。


自分でいうのもクサいけど淡い、恋だった。


それから、これはオレだけが知ってることだけど、雨戦のあの時、スクアーロは言ったんだ。いや、半ば独り言のようだった。


「ti amo XANXUS」


イタリア語なんてさっぱりなオレだったから、怪我の手当てをしてもらった後、自分なりに調べた。


ああ、やっぱりって感じだったけどな。







「山本?」

「ん?」


オレ、大分ぼーっとしてたのな。ツナが心配そうに顔を覗き込んできた。


「どうしたの?なんか浮かない顔してるけど…」

「!」


ああ、顔に出てたみたいだな。まさか、「スクアーロの事を考えてた」なんて、そんなこと、この場で言えるわけないよな。

スクアーロは敵だ。敵だった。その敵を、ツナは敗った。本当によくやったと思ってる。もっと喜ぶべきなんだ。だから、あのあとスクアーロがどうなったか、無事か、なんて軽々しく聞けない。




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