詩 〜夢〜

□愛を欲し、絶望を汲む
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ひたすら愛を欲した

ひたすら絶望を汲んだ

そしてひたすらに死に逝った

愛を欲すなら、絶望を汲めと旅人は僕に言った

絶望を汲むなら、死に逝くと牧師は言った

だからその教えに習い、僕はひたすらに実行した

愛はなかった

絶望は生まれなかった

死ねなかった

教えは嘘だった

僕は殺された

旅人に刺され、牧師に撃たれた

そして死に際、猫は言った

『お前は全てを手に入れていた。だがお前は気づかなかった。旅人と牧師は気づいた。そして考えた。嘘を教え、全てを捨てさせ、殺そうとな。愚かなる子よ』

そして僕は世界から消えた

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