Long Story
□第１０章
1ﾍﾟｰｼﾞ/5ﾍﾟｰｼﾞ
ライブ後の楽屋で、ユンホさんから提案があり、ライブの感想を【編集後記】に載せることにした。
といっても担当しているページの一画にだけど。
何を書こうか…。
感動した、とかだけじゃありきたりだし。
全米が泣いた、なんて嘘くさいし。
だいたい、ここは日本だってば。
なんて、一人でボケとツッコミをかましながら寂しく残業中。
すると、携帯が鳴った。
静けさの中で突然鳴り始めた騒音に体がビクリとする。
(あ、メールだ。誰からだろ？)
送信主はチャンミンくんだった。
----------------
件名:おつかれさまです
本文:
もさ子さんに、あって つたえたいことがあります。
いつか あいている ときは ありますか？
----------------
伝えたいこと…
一体なんだろう？
疑問に思いながら私は返事を打つ。
----------------
件名:おつかれさまです
本文:
どようのよるなら あいていますよ。
チャンミンくんは どうですか？
----------------
週末の土曜日ならゆっくり会えるだろう
そう考えて返事を打った。
それからまた、記事の作成に取りかかる。
ふと隅っこの走り書きに目をやると、最新情報を伝えるコーナーに載せる予定のメモだった。
『ユンホさんが日本の連続ドラマに出演決定』
(ドラマに出演するのか…。ますます忙しくなるんだろうなぁ。)
そんなことを考えていたら、また携帯がメールの着信を告げる。
----------------
件名:Re:おつかれさまです
本文:
ありがとうございます。
では、どようびの よる８じに ぼくのじむしょのまえに きてもらえますか？
よろしくおねがいします。
----------------
こうして、私はチャンミンくんと今週の土曜日に会うことになった。
.