『斜陽』は小説家・太宰治による長編小説であり、『走れメロス』『人間失格』に並ぶ太宰の代表作の1つ
没落していく人々を描いた太宰治の代表作。戦争が終わった昭和20年。没落貴族となったうえ、当主であった父を失ったかず子とその母は、生活が苦しくなったため、家を売って伊豆で暮らすことにする。一方、南国の戦地に赴いたまま行方不明になっていた弟の直治が帰ってくるが、家の金を持ち出し…
この小説は、太宰が当時交際していた太田静子の日記がほとんどそのまま書き写されたものであることが、娘・太田治子によって明かされている。
「かず子」
主人公。生活をしていくことが困難になり、東京の家を売り払い伊豆に住んでいる没落貴族。一度結婚するがうまくいかず、母の面倒をみながら暮らしている。
「直治」
かず子の弟。家のお金を持ちだして東京へ行き荒廃した生活をしている。麻薬中毒になっていた直治にお金を渡すためかず子は…。
「上原二郎」
小説家で既婚者。かず子と運命的に出会い、交際する。