□『最後の一枚の葉』
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ワシントン・スクエア西にある小地区は、道路が狂ったように入り組んでおり、
「プレース」
と呼ばれる区域に小さく分かれておりました。
この
「プレース」
は不可思議な角度と曲線を描いており、一、二回自分自身と交差している通りがあるほどでした。
かつて、ある画家は、この通りが貴重な可能性を持っていることを発見しました。
例えば絵や紙やキャンバスの請求書を手にした取り立て屋を考えてみてください。
取り立て屋は、この道を歩き回ったあげく、ぐるりと元のところまで戻ってくるに違いありません。
一セントも取り立てることができずにね。
それで、芸術家たちはまもなく、奇妙で古いグリニッチ・ヴィレッジへとやってきました。
そして、北向きの窓と十八世紀の切り妻とオランダ風の屋根裏部屋と安い賃貸料を探してうろついたのです。
やがて、彼らは しろめ製のマグやこんろ付き卓上なべを一、二個、六番街から持ち込み、
「コロニー」
を形成することになりました。