Main ‐海猫‐

□誰のもの?
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こんなに騒ぎ立てていたからか、気絶していた戦人が、結構早く意識を取り戻した。


「戦人君!
 大丈夫ですか!」

ワルギリアが、すぐさま戦人のもとに駆け寄った。


「……ワルギリア…?」

「ええ、そうです!」


「……俺……そうか
 確か、倒れたんだっけ」


辺りを見回しながら、戦人が言う。
周りには、(今日きている)親族全員が集まっていた。


「ごめんなさい戦人君!」

頭を思いっきり下げてワルギリアが謝る。


…いや、うん、本当に

謝らなかったらどうしようかと思ってた。
これでもベアトの師匠だからな。
謝らない確率も大きかったんだけど…

…まぁ、謝ってくれてよかった。


「私、戦人君に会ったの久しぶりで、それに、近くにロノウェがいなかったので、つい…!」

確かに、会ったのは久しぶりだ。
前のゲームが終わってから、一歩も部屋から外に出てなかったからな。
それはわかる。

けど…


「『近くにロノウェがいなかった』って、どういう意味だ?」




「…………え……?」


いやいやいや。
こっちが『え?』だから。
質問を質問で返されても
困るんだけど…


「……戦人君
 …気付いて…ないんですか…?」


「……なにに…?」
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