Main ‐海猫‐

□誰のもの?
2ページ/7ページ

「どうかしたのか?
 熊沢のばーちゃん」


「………くん」

「……え?」

あまりにも小さな声だったので、聞き取れなかった。

もう一回聞き返そうとしたが、できなかった。


―ひらっ


熊沢のばーちゃんの肩ののそばに一匹の黄金の蝶。


………まさかっ…!


次々と蝶が集まっていく。


―パアァッ


身体が黄金に輝く。



「……ワル…ギリア…」


「……戦人君…」

そこにいたのは、正真正銘、ベアトの師匠こと、魔女ワルギリアだった。


「戦人君! 戦人君なんですね!」

俺の肩を掴んで、ガクガクと揺らしてくる。


…うぅっ…

…気持ち悪い……


「戦人君戦人君戦人君!」

ガクガク…



「お、おい!
 いい加減に放してやらねぇと戦人が!」

「あ」


パッと手を放される。

―ドサッ


うぅ…

気持ち…悪……ぃ


―パタン


「「戦人!!(君!!」」


そこで、俺の意識はなくなった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ