Main ‐海猫‐

□第×回目の盤 ‐序章‐
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……今回も、また引き分けか……

第〇の盤が終わってすぐ、俺は次の盤が始まるまでの間、部屋で休んでいた。

次は、いったいどんな殺人悲劇が起こるのだろうか……

「はぁ……」

考えただけでも、少し虚しくなる。

だが、諦める訳にはいかない。
必ず真実を暴いて、この胸糞悪いゲームをやめさせるんだ。


……そして、縁寿に……



―――――――――――


「……ら、…戦人…!」

「………ぅ……んぅ…」

誰かに声を掛けられ、目を覚ます。
いつの間にか、寝てしまっていた。


……情けねぇ……


「戦人、大丈夫か?」

「あぁ 大丈夫だぜ
 心配かけてわりぃな、朱志…香…?」

「? なんだよ
 どうかしたのか、戦人」



………え?

ちょっとまて。
なんで此処に朱志香がいる。
幻覚か?


――ガチャ

「朱志香ちゃん、戦人君はもう目を覚ました?」

扉の開く音と共に入って来たのは譲治兄貴。

「おお、ついさっき目を覚ましたぜ」

「戦人君
 もう、大丈夫かい?」



………いったいなにがどうなってやがる

朱志香の次は譲治兄貴?
……というより……



……此処…どこだ…?



‐第×回目の盤‐
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