□lost in love with you.
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「ごめんね侑士、部活の後に呼び出しちゃって」
「用って何や?」

 放課後の部活を終えた後。学校の既に暗くなった廊下を俺は一人歩いていた。
 チッ…俺様とした事が、樺地を帰した後に忘れ物に気付くなんてな。

「…ねぇ、私達もう一回ヨリ戻せないかな」
「何言っとんねん今更」
「だっていきなり『別れる』なんてひどいよ!! 私達あんなに上手くいってたじゃん!!」

 途中、ある三年教室の前を通り掛かった時。誰も居ないはずの教室から人の声が聞こえた。

 この声は………。

「はっ……笑かすなぁ」
「………侑士…?」
「自分本気で愛されとる思っとったん?」
「!!!!」


(忍足―――……?)


「…ほな、俺もう行くわ」
「っ侑士!!」
「! んっ……」

 ガタンッ、

「!!!!」

(今のは……景ちゃん―――……?)

「っ……!!」
「あっ、待ってよ侑士!!」






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