君とともに

□得意なこと!
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体育祭も終わり日常の生活に戻っていった。気持ちを切り替えろというようにテストが迫っていた。

そして今は国語の授業中



「はい、では前回言ったように今日から羅生門をします。では×××さん読んでください」


「....」


「…×××さん?読んでください」


「…はい?」


「はい?じゃなくて教科書の154ページを読んで……って教科書無いんですか?」

「無い」


「前の学校で使っていた教科書は?」


「教科書なんかクラスに1冊しかなかった」


「1冊!?授業にならないでしょう」


「全て暗記」






そう...各教科に1冊しかなくて皆で回し読みして覚えていた。最初のころは苦労したが慣れたらそんなこともない。







「ちなみに羅生門ならとっくの昔に覚えたから句読点まで読みましょうか?」







得意なこと!


ある日の暮れ方の
ことである。……


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