君とともに
□コイツも足が速かった
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「宣誓!!選手我々一同は……」
いよいよ体育祭が始まり、生徒のテンションは朝から高かった。赤・青・黄・白ブロックに分かれ、AとE組は一緒の白ブロックだった。確かE組には……と一瞬考えたが、気にしないことにした。
校長、体育委員長、実行委員などの話が終わると生徒は各ブロックの席へと向かった。
「よう、また会ったな」
「げ……」
目の前には赤い髪の毛の男がいた。さりげなく隣に座り失礼な奴だなあと言った
「……」
「なんだよ」
「……」
「……」
「隣に座らないで」
「別に良いじゃねぇか」
「友達いないんでしょ?」
「お前に言われたかないね」
「あんたがここに座ってから前後左右座ってた人たちがいなくなったんだけど」
「知るかそんなもん」
「ロー…だっけ、そいつは?」
「あぁ…トラファルガ-はいま種目に出てる」
グランドを見ればローがバトンを受けとる体勢で待ち構えていた
「本当だ……体操服似合わねぇ」
「クックッ確かに」
「言っとくけどあんたもだよ」
「てめぇ…!!」
ギャーギャー騒いでいるとさらに人が離れていった
「ところでお前は何に出るんだ?」
「1000b走……」
「うわぁ……まっ俺は対抗リレーだけどな」
コイツも足が速かった
走らなくても睨めば不戦勝じゃない?