短編
□あ、流れ星
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太陽が沈みだんだん暗くなってきた空には輝く星がちらほらでてきた。数分もしないうちに満天の星空。
「あっ!」
ひとつ流れ星
それに続くかのようにたくさん流れてきた。前に手を組み流れ星にお願い。3回言えないけどそれはそれ。
「おい…」
「キッドさん!」
背後から聞こえた声。お風呂上がりなのか髪の毛がぺたんこ。可愛いな…と思う。
「今お前可愛いと思っただろ」
「ま…まさか!」
危ない危ない!半殺しにされる。視線が気になるけど背中を向けて再びお願い。
「なにやってんだ?」
「お願いごとです。ひとつの流れ星が流れている間に3回お願いごとを言うと願いが叶うんです。」
キッドさんも一緒にどうですか?と言ったけど横に首を振った。
「そういえば航海士がなんとかかんとか言ってたな」
「そこ一番大事なんですけど…」
「3回言うのか…お前早口だな」
「シカトですか……言えないけどとりあえずお願いするんです」
「……なあ…お前の願いってなんだ」
「秘密です。キッドさんは願いとかないんですか?」
「俺が望むのは海賊王だ」
「!!」
いつもの恐い顔からは想像できない笑顔…
あなたがあまりにも無邪気に笑うから私は一瞬で恋をしてしまったんだ…
「今日は冷えるから戻りましょう!うん、そうしよう!」
とにかくダッシュ。真っ赤になった顔を隠すにはこれしか方法はなかった。
ドキドキ
誰かこのうるさい心臓を止めて!