頂き物
□繋がる想い
1ページ/6ページ
「・・・寒い。」
その日、冬の夜道を一人歩いて自分の隊舎に戻ろうとしていた日番谷。
(早く戻って寝るか。)
今日はこれで仕事は終わりのようだ。
マフラーに顔を埋めながらそんなことを思っていると、ふと立ち止まる。
「雛森・・・まだ起きてるかな。」
空を見上げると綺麗な満月と星が瞬いていて、それを見てさらに恋しさが増したかと思えば、
足はすでに五番隊舎の方へ進んでいた・・・・・。
「雛森君なら今日はもう上がってもらったよ、自室にいるんじゃあないかな?」
五番隊執務室にて、
まだ残って仕事をしている隊員達がジロジロと見る中、藍染が微笑んで教えてくれた。
「さんきゅ。」
それを聞くやいなや、なにより早く会いたい心を胸に、執務室に背を向ける。
出て行こうとしたとき、ふと藍染から呼び止められた。
「あ!日番谷隊長、ちょっと・・」
「??」
「ったく!」
雛森の自室へ向かう途中、ブツブツ何やらぼやいついる様子。
その原因は先程の藍染の言葉にあった・・・
『実は最近雛森君自室に仕事持ち込んでるんだ、あまり無理はしないようにと伝えてほしい。』
雛森ならやりそうなことである。
だかこの際藍染が心配してるのはおいて、体調の方が心配だ。