短編
□Mad・ri・gal
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こんな弱い自分は嫌いだ。
ああ、かっこわりい。
だけど…彼女に甘やかされるのは…
正直悪い気分じゃない。
(Mad・ri・gal)
「ったく…情けねぇ。」
俺は十番隊隊長日番谷冬獅郎。
つっても今は39℃の熱と戦闘中。
「大丈夫!?シロちゃん!?」
急に大声で現れたこいつは俺の恋人。
五番隊副隊長雛森桃。
俺が言うのもなんだけど殺人的に可愛いくて天然だ。
「んっ。平気」
じつは頭がくらくらする
かなりあぶねーとは思うけど桃は心配性だから、わざと安心させるような言葉。
桃はコツンと俺の額に自分の額を合わせて、
「ひゃぁ!!あっつい!!」
なんて騒ぎながら慌てて思いっきり転ける。
「桃、ちょっと落ち着けって。」
なんて声をかけたら深呼吸をする心地よい音色が聞こえた 。
びっくりした。
私の想像していたよりずっと酷かったみたい。
すっかり寝てしまったシロちゃん。
「ごめんね…。」
思わず涙がこぼれそうになった。
ごめんねシロちゃん。
昨日無理して徹夜するシロちゃんを止めてあげられなかった。
ちょっとおかしいなって勘づいたのに…。
後悔ばかりが頭によぎる。
「シロちゃん…。」
寝ているシロちゃんの上からそっと抱きついた。
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