愛玩少女
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エスパーとノーマルが散り逝く世界でただ一人、静かに涙を流していたのがはじまり。何故出会ってしまったのか、それは偶然でもあり必然でもあったのだろう、そんな陳腐な言葉で飾り立てるとしよう。けれど如何に陳腐であろうが、その暗い目の中に確かに未来を見たのだ――血が騒ぎ、急速に何かが音を立てて崩れていくのを感じながら、それでも手を伸ばさずにはいられなかった。
「さぁ手を、僕の運命の女神――フォルトゥナ」
運命はいつだって残酷だ。どうしてこんなに愛しい君が、何より一番憎らしいノーマル。
ああ何て憎らしい、君。