タユタ
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自分が魘れていることに気付いたのはもう深夜二時を過ぎた頃だった。
日々時間という時間を眠りについて過ごしている自分なのだ、たまにこうして嫌な目覚めを迎えることもあるだろう。
しかし今日は飛び切り気分の悪い夢だ――不二子は一呼吸置いて見慣れた天井であることを確認すると、その細い腕で視界を覆い、忌ま忌ましそうにきゅっと唇を噛んだ。
「……何よ」
アイツのせいだわ。今日も後少しのところで仕留めることの出来なかったあの男、兵部京介。
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