INZM

□恋は現在進行形で
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「半田、全然ダメー!!」

「う、うっせーな!
これでも真面目にやってんだよっ」

放課後の教室に、二人の少年の声だけが
静かな空間に響く。

…と、カッコいい表現をしてみたくはなるが。

「それで今まで、よく普通でいれたね」

「少し転寝しただけだっ!」

授業中、眠気に襲われて…それで…。

その日の授業の記憶が、ごっそり抜けてしまった。
ただそれだけの事。

「でもさー、英語はけっこう良い感じだよ。
80点は取れるかも」

その言葉に、オレは笑ってしまった。

「マジかよ!?」

「うん」

そう言って、アイツも…マックスも笑う。
ふざけた帽子被ってるのに、
成績がトップクラスってのがイラつくけど。

「じゃあ、この問題解いてみて?」

「嗚呼、分かった!」

「You have loved by me.
…これを訳してみて」

…習った記憶が無いぞ、こんなん。
まさか、記憶が飛んだ日の授業内容…!?

「流石に難しかったか。
じゃあ、一週間以内に答えを見つけてみて?
いい物あげるよ☆」
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