Silver

□別人格でも同じ人
4ページ/7ページ


「嫌だ、やめろ!」
精一杯の声を振り絞り、叫んだ。しかし潤んだその目に映るのは、冷たい瞳のみ。
「…へえ、いつからそんな口を聞けるようになったんだ?」
「い、嫌ぁ!!」
いつもの微笑も、ただ恐怖にしか感じられない。ただ泣き喚くしか、術はなかった。
それでも、手が後ろに伸びた時には流石に大人しくしていられなかった。
「や、め…」
「まずはその口、何とかしねーとなぁ…?」
「ひ、やああああ!!」
ぐい、と慣らされていない秘部を二本の指で貫かれ、激しい痛みが襲う。
「嫌だ、抜い、て…」
「中身が変わると感覚まで変わるモンなんだな。このぐらいで音を上げるんだから」
「や、だ、痛い…っ!」
低い声で呟いたかと思えば中を掻き混ぜられて、余計に痛みが増した。
快楽など感じられない。あるのは苦痛だけ。
「もう、やめて…近藤、氏」
「…ああ、その呼び方も気にくわなかったんだ」
「――!?」
指を一点に突き立てると、土方の身体が一層大きく跳ねた。何が起こったのかも、理解出来ない。



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ