【小説】

□ツェリザカ
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 異常に気付いて中に駆けつけた時には、すでに遅かった。
 五人の部下が破壊されており、目の前で六人目が破壊された。
 咄嗟に太腿の自動拳銃を抜いて、45ACPを14発打ち込んだ。目標はうっすらと見える影。
 影が消えて、索敵と状況の確認を優先した。
 無残な部下たちの死体の欠片。いったいどのような火器で攻撃したのかと、想像もつかない。
 憎しみがわき上がり、空になった45口径のマガジンを入れ替え、スライドストップを外す。
 さらに銃声。これでおそらくは残り三人。
 舌打ちして、走りだす。
 そして、目の前に倒れた部下の姿。下半身が無くなっている。
 もう一度舌打ち。
 自動式の45口径を取り出して、再度打ち込む。
 45口径の弾幕のマズルフラッシュで視界を一時的にだが取り戻した。しかし、
「ぐあっ!」
 銃声は後から。衝撃はさらにその後。
 自動式が化け物の銃弾にやられ吹き飛んだ。幸いマガジンに弾が入っていなかった事で残弾の暴発は防げたが、破片が腕に突き刺さった。
 残りの脇にぶら下げている回転拳銃を抜いて構える。
 目の前に化け物。あまりにも巨大すぎる拳銃の激鉄を上げる姿。
 男のリボルバーはホルスターから抜いた時点でハンマーは上がりきっている。後はトリガーを引くだけだ。
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