オリジナル
□God creation’s of Destiny 11
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〜7th,新たなる聖地〜
「………鬱陶しい………………」
ダティウスは誰にともなく呟いた。
中央の聖地エイリストの修復作業で未だ城に滞在していたカチェーシャとダティウスだが、城には街から避難してきた人々で埋め尽くされていて怪我人の治療などで大忙しだった。
もちろんダティウスは何もせず眺めているだけだが………
「ダティウス様、お暇そうでしたら手伝って頂きたいのですが………何分人手不足なものですから………」
椅子とテーブルを無言の圧力で陣取っているダティウスを見付けたセバスは正当な訴えをする。
それにダティウスはつまらなそうに一瞥すると徐に溜息を吐いた。
何が哀しくて、人間風情の救済活動を手伝ってやらねばならないのか、そんな事はお人好しのカチェーシャにでも言ってくれ。とダティウスは此処には居ないカチェーシャを思いながら舌打ちする。
「カチェーシャ様は街の復興にあたり多大なご尽力をなさっていらっしゃるというのに、ダティウス様は忙しい人々を眺めるばかり………これでは『伝説の魔道士』としての名が廃りますぞ」
セバスの言い草にダティウスは頭が痛くなる。