最遊記
□アイシテル
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三空 シリアス 微裏
「何故…戻ってきた」
そう言った三蔵の目はとても冷たくて、暖かさを失っていた
その顔を見れば酷く乾いた笑みが浮かんでいた
しかし頬は涙で濡れている
「…三蔵が好きだから
だから戻ってきたんだよ」
「好き…だと?
『アイシテル』
の間違いだろ?」
ゆっくりと靴の音を響かせ此方に来る
その手には鎖と首輪が握られていた
俺は自ら歩み寄って
白くて細い俺の大好きな三蔵の手を取った
「…愛してる」
「嘘だ」
「信じてよ」
「…アイシテル
そんなの戯言だ」
「戯言でもいい
俺は三蔵を愛してるんだから」
上を向き三蔵の瞳を覗くとアノ時と同じ眼をしていた