甘い夢と蜜の夢
□花言葉
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「なあ、もう良いだろー」
『だーめ!こんなとこ恭弥に見付かったら誤解されるじゃん』
「別れたんだろー」
『別れたけど…気にするじゃん』
2ヶ月前、私と恭弥は別れた。
別に仲が悪くなって別れた訳じゃないけど……。
すれ違いが多かった。
ちょっと、寂しかったかな。
「なあ、キスだけでいいから」
『もぅっ!なんであなたはそんなに盛ってるのっ!?』
「夏果見てるとこうなるんだよ」
『…っ!変態!///』
「ひでぇっ!υ」
そんなとき救ってくれたのが今の恋人、ディーノ。
仕事でイタリアにいることが多い私にとっては、ディーノはとても頼りになる。
それに、恭弥の師匠だった10年前から知ってたしね。
ある意味長い付き合いだ。
そんな頃から私に一目惚れだったんだって。
(この間聞いたんだけど)
「やっと手に入れた恋人に盛っちゃいけねーとか、地獄だっつーの」
『昨日も夜、離してくれなかったくせに何言ってるの!ほらもうすぐ恭弥来るんでしょ!準備したら?』
お陰で最近、腰痛いんだけどね。
でもやっぱり恭弥とは違うな。
大人なキス、セックス…包容力とか……
今までの恭弥とのことがまるで幼いものに感じる。
すごく落ち着くんだな、これが。
「つーかお前、さっき"誤解される"って言ったな」
『そ、れは…υ』
やばい…確かに口走ったな私…υ
「なあ…夏果」
『な、何…?』
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