always


□恋の五歩目
2ページ/4ページ


「じゃあ僕たち出かけてくるから」

母「気をつけるのよ」

父「夏果、くれぐれも転ばないようにね」

『大丈夫だよっ!もう子供じゃないんだし!』



そうだ…。

もうすぐきっと、私は大人になる。

子供の私はいなくなるよ。



母「夏果どうしたの?」

『な、何でもないっ』

父「具合い悪いなら…」

『大丈夫だよっ!お兄ちゃん行こうっ!』

「うん」




だめだよ。
気付かれちゃ…

どんなに私が想ってたって、気付かれちゃ
ダメなんだから





































「夏果、意識してるの?」

『な、何をっ!?』

「ほら、やっぱり意識してる。僕に何かされるって思ってるんでしょ」


お兄ちゃんと2人で京都をぶらぶら散策中。

なんだか、昨日からお兄ちゃんと一緒だとそわそわしちゃって落ち着かない…。



馬鹿みたい私…


「まあ、でも」

『何…?』










あ、なんか嫌な予感。












「ちょっとこっち」

『え、なにっ!?』



駅から電車に乗ろうとしていた私たち。

急にお兄ちゃんに手を引かれていった所は
駅のトイレ…。

しかも不自由な人のための多機能トイレ。



『お兄ちゃん、何するの…?』

「分かってるくせに(クス」

『え…υ』

「まあ、そこに座って」


座らされた場所は便器じゃなくて洗面台。

いいのか悪いのか、
ついさっき掃除されたばかりで、それから誰にも使われてないお陰で洗面台は濡れてなかった。

て、そんなことはどうでもよくて。


はまらないように座らせられて、そしてちょっとだけ足を開かされた。


『ちょっとお兄ちゃんっ!やだやだっ!///』


こんなところでお兄ちゃんがしようとしてることが何となくわかって、どうしようもなく焦った。

なのにお兄ちゃんは、大丈夫。とか返事になってない返事をするだけで、口元に笑みを浮かべていた。


『ね、なに、する…の?』

「ん?ああ、今日のデートがもっと楽しくなるための準備」

『で、デート!!?///』


お兄ちゃんから”デート”なんて言葉が出てくるとは思わなかった。




だから、スカートの中に手を入れられてることに気付かなかった。

.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ