CHOCOLATE KISS
□慎也視点【完】
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暗い気持ちのまま、とうとうなにもないまま、バレンタインが明日に迫った。
あれから洋助さんから連絡はない。
姿もみてない。
けど、うちの学校のアイドルだから、様々な噂は聴こえてくる。
噂のよると、『彼女』と別れたらしい。
多分それは俺の事だろうから、つまりは本当に終わってしまったとゆう確認だ。
本人からではなく、他人から聞くのは、本当にショックだ。
怒った事も、あんな話を持ち出した事も、後悔にしかならない。
冗談で済ませばよかった。
ごめんねって、謝ってしまえばよかった。
こんな終わり方する位なら、俺が我慢すればよかった…
明日は土曜で、学校は休み。
そのせいか、今日いくつかチョコを貰った。
でも、今回は苦痛しか感じない。
本当に欲しいのは、只ひとりだけで、でもそれは永遠に手に入らなくって…
だから、ますます欲しくて苦しくなる。
洋助さんに会いたくて、何度か彼の家や学校に行こうとしたけど、怖くて足が向かない。
拒絶されたらどうしょう、そう思うと、どうしても先に進めない。
会いたくて、会いたくて。
あの小動物の様な、無邪気な笑顔に会いたくて…
でも、手を放したのは俺。
突き放したのは俺自身。
後悔なんて、一生文したから、神様お願いです。
―――あの人に逢わせて下さい。
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