CHOCOLATE KISS

□洋助視点【完】
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付き合い始めて3ヶ月。

今でも攻防は続いている。

なんせ、男のプライドか許さない。

アイツに惚れたってだけでも悔しいのに、その上、組敷かれるなんて。

考えただけでも虫酸が走る。

俺の方が強いんだ、力だって、口だって。アイツは俺には敵わない。

だから、黙って俺に押し倒されればいいんだ。

アイツは年下なんだしな。


確かに俺は経験ないけど…女もね。
悪かったな。

別に俺がモテない訳じゃない、たまたまだ、たまたま。


俺の名前は前橋洋助(ヨウスケ)17歳。
偏差値が低めの、某公立高校に通ってる2年生。
アイツは、近くの男子校に通ってる16歳で岡野慎也で1年生。

アイツは、頭がいい。

なんせ慎也の通う高校は、偏差値メチャ高の進学校で、県内でも3本指に入る超名門なのだ。
そこで常に学年3位内をキープしてるんだから、アイツは相当頭がいい。

そしてアイツは頭が良いだけでなくて、顔もいい。
それに身長も180越えで、170満たないオレからしたら、腹立たしい。

そんなアイツがモテない訳がない。

うちの女子も何人か告りに行ったらしい。

そういえば、アイツとの出会いはいつだったかな?

多分、女友達がアイツに告りに行くのに付き合ったのが最初。

それから偶然会うようになって、仲良くなって、遊ぶようになった。

話してみたらイイヤツで、気が付いたら好きになってた。

それに気が付いたら時は凄く悩んだけど、アイツがオレに告白してくれて、付き合うようになったんだ。

最初は信じられなかったけど、『本気だよ』って優しい笑顔でいってくれて。

これで信じなきゃただの卑屈だろ?

慎也は男で、でも、男のオレを選んでくれて。

元々快楽主義っぽい処のあるアイツだけど、さすがに男に惚れたのは意外らしく、たまに不思議がっている。

そんなのオレだって同じだ!オレは女の子が好きなんだ。それは今でも変わらない。
出来れば女の子と付き合い直したいくらいだ。

まぁ、そんな事をいってしまうと、慎也は間違いなく泣く。
アイツに泣かれるのは気分はいいかもしれないが、後の楽しみにとって置こう。
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