メタルの話

□3話 温もり
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「・・よし、じゃあ早速あおいでくれ」

「ハイ」

ビュオオオオ

「?!」
その瞬間、ものすごい風が起こった。
気づくと、メタルは気を失っていた。


「・・・・・・タル・・メタル・・」

「・・・・?」

「すまんかったな、メタル。・・」

「メタル、大丈夫か?」

「・・・お前は・・」


「さっきの扇風機をな、戦闘用ロボに改造したんじゃ。
これで、戦闘用ロボ二体目、お前の弟じゃ」


「エアーマンだ、よろしく、メタル・・」

「・・・・・えあーまん・・」

「仲良くしてやってくれ、メタル・・」

「・・・・」
博士が"仲良く"と言ったことに驚いたメタルは一瞬固まっていた。
しかし、次の瞬間、自然に笑みがこみあげていた。

「何を笑っておる・・」

「家族が増えたのが嬉しくて、つい・・」

「家族?・・・家族か・・それも、悪くないかもしれんな・・」

段々ととかされていくココロ。
冷めた心が、癒されていく。

ああ、こうして、博士もいつか、
本来の目的を忘れてしまえばいいのに・・・
メタルは、そんなことを思っていた。

--------------------------------End

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