メタルの話
□3話 温もり
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「メタルマン、ちょっと来なさい。」
「どうしたんです?博士・・・」
「最近暑くないかね、メタル・・」
「そうですか?・・あ、ロボットだからわかりません。」
そう言うと博士は微笑した。
最近、博士がよく笑うようになったなぁ、とメタルは思った。
始めは冷酷な人だと思っていた。
しかし、日々あたたかくなっている気がしていた。
「まぁメタル、喜べ、こう暑くならんために、扇風機を開発したんじゃ」
「・・・せんぷうき・・ですか?」
「ハジメマシテ、ハカセ。空調設定ハ、ドウシマスか・・」
「喋るんですね!」
まだ外の世界も知らない、
博士としか喋ったことのないメタルはひどく感動していた。