メタルの話

□1話 自分が悪だと知る時
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「よくぞ生まれてきた、
さぁ、世界征服のために強くなっていくんじゃぞ、メタルマン・・」


俺に、心が生まれたとき、初めて聞いた言葉が、それだった。

「メタルマン、ワシの言っていることがわかるか?」


「はい、博士・・・」

ただ強くなって、"世界征服"のために戦っていけばいい。
何の疑問も持たなかった、ただ、強くなればいい。
そう思っていた。
だって、何も知らなかったのだから。


(今日は公園で練習でもするか・・)

「・・・・・・」
いつもみたく、フリスビーでメタルブレードのイメトレをするところだった。
しかし、その練習は途中で妨げられることになる。

「・・ねぇねぇ」

「・・・・・?」
何となく視線を感じていたが、その本人から話しかけてきて、
メタルは首をかしげた。

「なんでこんなとこでフリスビーなんて投げてるの?」

「公園は、公共の場所だと聞いている。」

「公共の場所?」


「公共の場所では自由にこれを投げていいと博士に聞いた。」


「・・・・?一人でフリスビーなんて投げてどうするの?」

メタルブレードの練習だなんて言えるはずがない・・。
「・・・イメージトレーニングだ」

「・・何の??」

「それは・・・」

「ワンワンっ」

「うわっ・・・・あ、フリスビーが」

突然やってきた犬によってフリスビーが奪われていった。
メタルはその犬を急いで追いかけていた。

「かえせ・・!博士が、博士がこれくれたんだ!」


「・・・ねぇ、そこの犬、離れないと、
ロックバスターうちこむよ?」


よくわからない青人がそれを言うと、犬は怯えて逃げて行く。


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