おもちゃ箱

□白と黒
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君が白だとしたら僕は黒。
君は、無垢で一点の穢れのない美しい人。
僕みたいに汚い人間が愛する事も、話しかけることなんてできない。
だから僕はただこうして見ているだけ。

朝、少し眠たそうに目をこすりながらベットでて身支度するのも
登校中、お友達と楽しそうにおしゃべりしながら学校に向かうのも
昼、君のお母さんが作ったお弁当を皆で仲良く談笑しながら食べているところも
部活中、展覧会に展示するための絵を仕上げるために必死に筆を動かすのも
帰宅、少し疲れて帰った君。でも頑張って宿題や予習をするところも
夜、一家団欒で夕食。苦手なにんじんやセロリも頑張って食べるところも
  お風呂に好きな入浴剤を入れてリラックスしているところも
  
全部全部見ているし知っているんだ。
君を初めて知ったのは、桜が綺麗な去年の入学式。
一緒に時間を共有した時間はまだ一年も経っていないけど、
それまでの時間を出来るだけ埋めれるように君が生まれる前のことから出会ったあの日の事まで。
だからって認めてもらいたい訳じゃないし褒められたいとも思っていない。

ただ君を知ることが僕の生きがいなのだから。
だからきみはいつものように笑って。それが僕の願い。










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