よろずBook

□音芸
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草木も眠る丑三つ時…人ならざる者達の茶会(飲み会)が行われておりました






「こうして集まるのは果たして何年ぶりでしょうねぇ」
「私が眠りにつく前だったからな、軽く数百年と言った所か…」
「オレ様はともかく、誰一人として老けた感じしないよねー」
「ここにいるような奴が、たかだか数百年で老けるわけ無かろう」
「それもそうか」





上から順にジズ、ユーリ、MZD、ロキである。この四人は昔から気紛れに集まり酒を酌み交わす仲だった。人からすれば長い数百年も、彼、彼女らからすればさほど長い時間では無い。




持ち寄った酒を各々勝手に飲みながら雑談をする。常に変化し続ける人間は、人ならざる彼らにとって素晴らしい話題の種だったりするのだ。




「にしても、たった数百年で人間の技術も驚くほど進んだな」
「冷蔵庫とか便利ですよね」
「オレ様が作ったんだから当たり前じゃん☆」
「ワインの保存がしやすくなったのは好ましいことだ」
「そういえばこのワイン、珍しい物だな」
「知り合いが寄越して来た」
「いーな、オレ様もそんな知り合い欲しい」
「神は色々ファンから頂いてるんじゃないですか?」
「オレ様は六からの愛で充分なの」
「ノロケか、全く…」
「お前らも恋人出来たら分かるって!可愛すぎてもう目に入れても痛くないから!」
「あー、分かった分かった」
「ジズ、そこのチーズ取ってくれ」
「はいどうぞ」
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